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2011 March

3/31 (THU)

震災から明日で 3 週間。もう 3 週間も経ったのかという感じ。地震酔いもだいぶ治まってきた。が、心は揺れ続ける。早く収束してもらいたいものだ、本当に。

3/26 (SAT)

ここしばらく食べてないなーと思い、カレーを作ることにする。といったところで大したこだわりもなく、バーモント カレーに玉ねぎ、ジャガイモ、ニンジン、豚肉という大変に簡単なシロモノだ。厚手の鍋がなくアルミ鍋だったが、問題なし。最初にニンニクを軽く炒め、引き続きニンジン、ジャガイモ。最後にみじん切りにした玉ねぎ、そして肉。隠し味というほどのことはなく、鶏ガラスープの素を少々と、余っていたチョコをひとかけ入れたくらい。1 時間はかからないくらいで完成。

カレーを自炊したのは 11 年ぶりだ。女房が娘の出産で里帰りしている時に所沢のマンションで一人作って以来。その時は水加減を大いに間違えてカレーの匂いのするお湯みたいなものが出来てしまい、大いに落胆した記憶がある。あまり料理のレパートリーがなく、文句ばかり言っていた女房だが、カレーはとても美味かった。カレー作りに失敗したことを伝えると、「じゃあ帰ったら作ってあげるね」と言われ、心待ちしたカレーはやはりとても美味しかったのである。以来、自分ではカレーは作るまいと思っていた。

そんなことを考えていたら、なんだかとても悲しくなって涙が零れてしまう。今はもう女房に対してさしたる思いはないし、自分のことを一方的に不要であるとした人だ。なのに、どうしてこんなに悲しく、胸が痛むのだろうと考えてみた。うん、きっと玉ネギのみじん切りのせいだ。ありがとう、玉ネギ。

3/23 (TUE)

Facebook について。昨日も書いたようにシブシブ感はあるのだが、はじめた以上、「登録してあるだけ」という状態は避けたい。仮にも Web デザイナーとして口に糊しているのであれば、これだけメジャーなコミュニティでほったらかしにしては沽券に関わるというものである。

ということであれこれ設定などをしてみたが、実に使いづらいな、Facebook! UI に一貫性がないというのが何よりの理由だが、検索にしても非常に雑だし、https アクセスにしても不安定な感じがする。「ああ、いかにも外人さんの作ったものだな」というところだろうか。洋ゲーのようなというか、普通に歩いていただけのはずなのに、前フリも伏線もないまま、いきなりトラップが出てきて死亡、ゲームオーバー…みたいな。

こういう時「慣れの問題だよ」とするのは正しいのかどうか、いつも悩んでしまうのはゲーム屋時代のクセなのか…。ゲームにおいて操作性は重要なファクターであったし、完璧なものを出せたとは思っていないが、それでも注力してきた部分だ。今はとあるメール配信システムの画面デザインなんて案件をやっているが、エンジニアの用意するインターフェイスは頭痛がするほど使いづらい。それをディレクターと摺り合わせながら UI を決めていくのだが、これがなかなかに大変だ。こちらでは良いと思っていても、システム上実装できないこともある。

自分はわかっている、だから人もわかるだろう。という発想は往々にしてよくない結果を生む。UI だけでなく、人の心に対してもそう心がけていきたいものだが、なかなか、ね。

3/23 (TUE)

この震災では SNS が大活躍であり、今もなおこうしたメディアを使ったムーブメントは進行中だ。mixi、twitter、SNS とは言い難いが、まあ 2 ちゃんねるもそうだろう。そんな中で Facebook もかなり貢献したようだ。

中東諸国の革命においても Facebook が引き金になったことは記憶に新しいが、携帯電話の会話によるコミュニケーションの脆弱性が浮き彫りになる中、キャリア各社もオンラインだけはなんとか確保しようと努めてくれたようで、ネットを活用した人とそうでない人では、入手する情報量がケタ違いであったと思える。もっともイソジンを飲めば放射能が防げるなんて、常識で考えればあり得ないデマも流布し、それを信じ切った人もいるようだから、善し悪しではあるのだろうけれど。

その Facebook、アカウント自体は結構前に「偽名」で確保していたのだが、すっかりログイン情報を失念してしまっていた。もっとも偽名を使うくらいであって、Facebook の実名推奨というものに馴染みがなかった自分としては、アカウント喪失にも特に痛痒はなかったわけだが、ここのところの騒動で、「ぜひに!Kashi.さんも!」と奨める人があり、そうで無い人も「えー、オンラインマーケに携わるなら、やっててもいいんじゃないですか」などと押され、今日アカウントを取り直すこととなった。Kashi.を知る人は探してみてください。

しかし、本音を言うと結構な抵抗感なのである。そこまで深く考えたりしないでカジュアルにコミュニケーションを図るのが当世風なのだとはわかっていても、音響カプラの時代から、20 年近くオンラインの世界を見てきた人間からすれば、手放しに自分のフルネームや、ましてや顔写真、プロフィールを公開するということには結構な違和感を覚えてしまう。何故なら恥の多い人生だからだ。自分の歩んできた道に恥ずべきものなどないっ!と揺るぎなく言える人であれば良いのだろうが、Kashi.としては、繋がりたくなく縁を切って清々としているような人もいるし、逆にこちらに対してそう思っている人もいるだろうと考えてしまう。一番恐ろしいのは、どこかにそうした人々と共通の知り合いがいて、繋がらざるを得なくなってしまうような事態だ。幸いにしてそうした状態にはなっていないが、狭い業界で生きている身であるから、可能性がまったくゼロということもないのだろうな。

Kashi.も含め、誰だってそれぞれのシーンに合わせたそれぞれの繋がりを持っている。しかし、そうしたそれぞれの繋がりがすべてリンクして良いものなのかと考えると、それはそれでクエスチョンである。完全にプライバシーでの繋がりをビジネス パートナーにも公開するというのは、しなくても良いことなんじゃなかろうか。もちろんプライベートでの人間関係がビジネス シーンに有利に働くこともあろうが、Kashi.の場合、趣味がモー娘。だのコミックだのアニメだのゲームだのとロクでもない。加えていうと怪しげな精神世界だったり、ハッククラック、ダウンロードのようなアンダーグラウンドだって興味はあるし、かと言って個人的に楽しんでいる音楽やら酒やら煙草やらの趣味もある。そうした情報が良い方向に向けばいいが、Kashi.の場合は眉をひそめられるような気がしてならんのである。

とどのつまり、Kashi.はオンラインでの人間関係というものをあまり信頼…というか重要視していないのだ。リアルで顔を付き合わせ、杯を重ねてこそのコミュニケーションだと考える。そうした人々とであれば、オンライン コミュニケーションもやぶさかではない。しかし、そうした人々とのやり取りをちょっと知ってる程度、ないしはまったく知らぬ人に垣間見られるのがイヤなのだ。それは友人に対してあまり誠実な行動と思えないからだ。「どこが?」と問われると答えに詰まってしまうのだけれど…。

もちろん、いろんな人と知り合い、刺激を受け、さらに助け合いたい!という人もいるだるろうし、それまでの人生で関わってきた人々と繋がっていたいという向きもあろう。そうしたスタイルを否定はしない。むしろ、そういうアグレッシブでアクティブなスタンスの人がちょっと羨ましいくらいだ。しかし、Kashi. はそういうタイプではない。そこでどうやってこのビッグウェーブと付き合うべきか…などと 3 分くらい考えた結果、本当に親しい人とは繋がらない、という結論に至った。とりあえず知り合いと浅く広く、つかず離れずで繋がっておきましょう、という感じ。それであれば Facebook は自分にとって、大変有用だ。時折「いいね!」とし、たまに近況などをアピールする。それくらいの感じでしばらくやってみようと思います。ま、しばらく様子見かな。

3/17 (THU)

未曾有の大震災から明日で一週間。大きな余震が続く中、連日の辛い報道に感化されてしまっているせいか、自身が直接被害にあったわけでもないのに、毎日が悲しみの心でいっぱいで辛くなるときもある。これはよくない兆候だと思うのだが、情報も気になるところだし、なんとかバランスを取らねばなるまい。もっとも悲しいニュースだけでなく、着実に復興に向けて様々な支援や措置が実施されはじめ、少しずつではあるが明るいニュースも報じられはじめている。

こうしてある意味余裕が出始めてくると、それはそれでよからぬことを考える輩というのも出てくるわけで、これからは義援金詐欺やフィッシング詐欺などもボロボロ出てくるであろう。報道こそされないが、恐らく現地でも略奪に近いことははじまっていると思われる。悲しく情けない話だとは思うが、100 歩譲って食べ物飲み物はしょうがないところ。しかし、金品を奪うようになってきたら、これはもう略奪でも緊急避難でもなく犯罪だ。

戦国時代は戦のあとに倒れる侍から鎧や刀をはぎ取っては糧にするといったこともあったようだが、今はさすがに時代が違う。人間としての尊厳を保ち、自身が今何を為すべきなのかを考えて相互監視しながら、よりよい形で復興を目指せるような状況になれればいいのだけど…。

3/14 (MON)

今日はホワイトデーだが、世間ではそれどころではない。例年ならコンビニも入り口側に華やかなディスプレイでイベント ムードがあるが、そもそもそれ以前に流通が完全に死んでいるせいか、通常の商品すらまったくない。まるで強盗団にでもあったのかというほどの有様で棚はすべて空っぽだ。

連日の報道で新たな情報が流れるたびに胸が押しつぶされそうな思いになる。まるで戦場のような報道写真の数々が強烈なやるせなさを誘う。瓦礫の中、裸足のままで一人泣き尽くす女性、怪我をした子供。そうした無念の思いが紙面やテレビの画面越しに伝わってくるかのようだ。そうしたネガティブなイメージに感応してしまったのか、どうも胸がざわざわとし、涙がこぼれてしまいそうになる。世間ではやはり同様に連日の悲しい報道で気分を悪くしたり、不安感を覚える人も少なくないそうだ。しばらくは意図的に情報をシャットダウンしたほうがいいということもあるかもしれない。

東電の計画停電はほぼ無計画ともいっていい体たらくであった。もっともこの短期間でこれだけ影響のある停電というプランを実行に移すのは難しいだろうとは思うが、それをさっぴいても東日本はその情報に振り回される一日となり、特に電車はめちゃくちゃだったそうだ。

Kashi. は幸いというか、先月購入した自転車があり、今日もこれで打ち合わせに迎えたので事なきを得たが、都内に出勤・通学せざるを得ない人々はゲンナリであったろう。結局都内では停電はなかったようだが、これは逆に言えば電車の本数を減らしたり、ちょっと節電するだけで十分に電力が間に合うのだということを意味してもいる。便利になりすぎた世の中だが、ここで改めて省エネというところに目を向けてみるのも良い機会であろう。計画停電は少なくとも原発が回復する夏くらいまで続く可能性があるという。計画停電が当たり前の日常となれば、人々はギュウギュウの生活から、少し余裕をもったスケジュールで仕事をするようになり、節水や節電に努めるようになるかもしれない。そうなれば Co2 排出量も減り、環境にも優しいだろう。あまりに便利になりすぎて忘れかけていた「余裕をもって計画的に動き、トラブルにも柔軟に対処する」といった感覚をもう一度磨くチャンスである。

それにしてもひとつの町で、1 千人単位の遺体が見つかっているともいう。自治体からはあまりの数に土葬にしたいという申し出があるようだ。無理もない。無理もないのだが、生き別れになった人々からすればなんとか身元をハッキリさせ、遺体を引き取りたいという気持ちもあるであろう。なんともやりきれない思いでいっぱいだ。

そんな中で、「日本人のアイデンティティーは我欲。これは天罰だ」と極めて身勝手で不遜な発言を堂々と行った石原慎太郎都知事。前々からとにかく不愉快な発言や行動が多い人間だが、今回のことは本当に許せるものではない。いったい東北の人たちになんの罪があるというのか。天変地異を天罰という言葉に置き換え、人々の不幸と災難を自身の狭量な価値観の誇示に利用する道徳観の無さ。東京都民の人たち、絶対にこんな人間を都知事にしないでくれと、未だ戸籍は埼玉県民の Kashi. は思ってしまう。少なくとも今の時代、タイミングでは彼は首長にはふさわしくないと思う。

3/13 (SUN)

コスモ石油のコンビナートが重大な火災となった千葉県市原市。ここに住む妹夫婦が「地震以来、水が一切出ない。ガスも断続で止まってる。飲料水と風呂を貸して」と家族で実家にやってくる。妹は地震当時、インフルエンザにかかった長男と、自身も溶連菌でダウンしていたため、2 歳の長女と 3 人で寝ていたところで揺れがきたそうな。

話を聞くと、近所のコンビニからスーパーまで、水はもちろん、カップ麺などの保存食料などが一切消えてしまったそうだ。水はなんとかマンションの駐車場で確保できるようだが、その都度上り下りするのは負担が大きいし、大きな容器もないので難儀しているという。

電話を受け、彼女たちがやってくる前にこちらでポリタンクを用意してやろうと島忠ホームセンターに向かうと、開店前なのにすでに少々の行列。あ、これはまずいかなと思ったら案の定ポリタンクは灯油用も含めて完売であるという。それならば、とつい最近実家生活用に雑貨を買いそろえた地元商店街の店に行くと、20L と 10L の飲料水用ポリタンクが合計 3 つ残っていたので買い求める。ついでに酒屋に寄ってみるとやはり水は全滅でコントレックスしか残っていない。贅沢をいうつもりはないが、コントレックスなど堅くて重くて飲めたものではないというのが私見なので、別のコンビニに回ってみると、天然水系の 2L ボトルが 8 本。水の買い占めは気が引けたので 2 本を残してレジに向かうと、勘定している間に残りの 2 本を手にした男性が後ろに並んでしまった。なんとなく、すんません、という気持ちになる。

コンビニでは合わせてギャッツビーのボディタオルと、手ふき用にアルコールティッシュを買い、妹に渡すと大変感謝される。風呂に入るわけにいかなくとも、このあたりのもので手をぬぐい、首筋や耳の後ろ、股間などを綺麗にするとスッキリするのは長年の会社泊まり生活からの経験だ。

個人的にはこの類の備えは割としているほうで、所沢の家であれば家の中はもちろんだが、車の中にも 4L の水とビスケット、サバイバルキットなどを入れてある。が、実家にはさすがに持ってきていない。しかし災害は時も場所も選んでくれないのだなということで、一段落したらやはりリュックをひとつ作っておくべきだなと痛感した。

今回の災害、過去最大級ということで東北地方では壊滅、全滅といっても良いレベルの甚大な被害だが、東京では幸いにもそれほどのことはなかった。不幸中の幸いというところだが、東京だっていつそうしたことになるとも限らない。良い教訓になったというと不謹慎だが…。備えあれば憂い無し。忘れた頃にやってくる天災に対しては機敏な判断だけでなく、備えることによって、その後の生存率が変わってくる。自分はもちろん、大切な人を救うための手段でもある。その上で困っている人がいるなら手を貸したい。

この地震で世界は日本の人々の優しさや道徳観に驚きの声を上げているという。暴動や商店強奪もなく、誰もが苦しいはずなのに、自分以外の人々を支え助け合う姿や、直接の被災地以外でも帰宅難民となった人々が電車の中で妊婦さんに席をゆずったり、道を歩く人々に自社や自宅トイレを開放したりする様子に感動したそうだ。チェーンメールもそうだが、中には心ない人もいるであろう。しかしそうした報道はほとんど聞かない。誰もが生きるために必死に支え合っている。こうした姿に呼応するかのように各国から支援・救助の申し出が相次いでいるとのことで心強い。

残念ながら命を落としてしまった人々には、心からのお悔やみを。そして被害に遭い、今絶望感に襲われながら耐えている人々にはお見舞いを申し上げます。自分に出来ることは募金をするくらいしか出来ないけれど、出来ることなら駆けつけて救助作業に参加したいほどだ。現実には自分の生活もあるため、それはできないため、おためごかしのようにしか聞こえないかもしれないが、心から復興を祈る次第です。神様、どうかこれ以上、涙が流れないようにしてください。

3/11 (FRI) 東北地方太平洋沖地震

14:46 烈震発生。東日本を強烈な揺れが襲う。Kashi.はその時、5 分前に打ち合わせを終え、煙草を吸うため、取引先の目の前にある公園で向かい、ライターと打ち合わせの電話をしていた。会話の中で相手が「おや、地震ですよ」といい、その数秒後に揺れ始める。最初こそ「おっと、結構長いですね」などとやり取りしていたが、その大きさが尋常でなく、木々が激しくしなり、ビルの揺れが見え、立つためにバランスを取らねばならぬようになった時、電話を切る。揺れが一段落ついたころ、次々と周囲のビルから人々が公園に非難してきて、口々に「怖かったね」と言い合い、恐怖をごまかすように冗談めかしながら「いやーでかかったね」などと言い合っている。

とにかく帰宅をしなければいけないので、最寄りである地下鉄大江戸線に向かうと改札が解放され、中から人々が非難してくる。「あ、これは止まった。完全にダメだ」と思い、すぐさま地上にあがりタクシーを探すと、すでに同じ事を考えている何人かが手をあげたり、車を止めようとする素振りが見られた。ここではダメだと、100m 先の交差点付近まで走り、予約済みや回送状態になっているタクシーが多い中、遠くに空車の車を見つけ、乗り込むことに成功した。この行動が大正解であった。

道はものすごい渋滞であり、帰宅までは相当に時間がかかったが、その後の報道や知人たちの連絡で知った、帰宅難民の人々に比べれば遥かにマシであろう。青山一丁目から新宿通りを経由し、山手通りから大久保通りで地元駅に…というコースだったが、新宿アルタ前を通過した時には、ここまで人がいるものなのかと絶句するほどの人、人、人。今回、東京では人的被害は少なかったようだが、仮にもっと大きい地震がきたならば、まず助かるのは不可能のレベルであろう。あれだけの人がいたのでは動くことすらままならない。怖いですね、などと運転手と話していると、こちらが乗っているにも関わらず、それに気がつかないのか、車の前に出てきて「乗せてください」と口を動かす中年女性。気の毒だとは思うけれど、この渋滞でほとんど動かないし、方向も分からずでは…。戸惑っていると運転手がジェスチャーでお客さんいるし、無理無理と返答。申し訳ない。

なんとか地元駅についた時には、車が止まった瞬間に数人がわらわらと寄ってきて、こちらがまだ精算も済ませていないのに窓を叩く。しかし、運転手は「もうきょうは無理です、あまりに動かず仕事にならないので…」と断り、「トイレにも行きたいし…」と去っていった。法人タクシーは実車中以外の車は優先契約している企業などの足として招集がかかっているということもあるそうな。

その後駅駐輪場に停めていた自転車にまたがり、中野駅方面の様子を見てみたが、こちらも溢れんばかりの人であった。電車は完全に沈黙し、駅は機能停止してしまっていて、バスだけが唯一の交通手段となっていたが、尋常じゃない行列。携帯電話も通話規制でまったく繋がらないため、電話ボックスに行列を為す人々が多くいた。

こうした時のインフラとして携帯電話はまったく役に立たないことがよくわかった。情報共有は twitter が主なものとなり、友人たちの安否が確認でき、ほっとする。twitter 以外の友人たちにはメールを送ることでなんとかなった。昨年暮れに断絶した友人へは一瞬手が止まったが、こんな時にためらってどうするとの思いもあり、手短に送信。数時間後返信があり、心からホッとする。何よりの知らせであった。

twitter へは au の携帯電話経由で投稿を行った。iPad はほとんど繋がらず、途中しばらくは都会のど真ん中にも関わらず圏外状態。iPhone、というか、ソフトバンクのデメリットは回線の弱さだと前々から言われていたが、図らずもそれが実証される形となった。もちろん全滅ではないのだろうが、役に立たないのは確かであった。

家に帰ると自室のドアが開かず、大変に難儀する。倒れてきたものがドアにひっかかってしまっているのであった。なんとか 20cm ほどの隙間を作り、強引に体を滑り込ませてみると、案の定の状態だったが、何故かギターと PC は無事であった。ゾッとするのは使わなくなり棚の上に置いておいた 14 インチのブラウン管テレビが落下していたことだろう。落下した位置は、Kashi.が仮眠を取る際にいつも頭をおく場所であり、もし前日が徹夜で深い眠りに落ちでもしてたら、今こうしてこんな文など書くことはできなかっただろう。ブラウン管テレビが顔の上に落下してきて無傷でいられるはずもない。

父親はまだ帰宅していないが、母親の病院に行き、そのまま食事をしているのであろう。行きつけの洋食屋を覗いてみるとビンゴであった。母親は大きな問題もなく、無事であるという。入院している人たちはみな駐車場に一時集められたようだった。日中の出来事が不幸中の幸いであろう。

その後数時間かけて部屋を片付けるが、その間にも大きな余震が続く。テレビは 24 時間この地震でもちきり。相当の被害が出たようで明日からの報道が不安でならない。

女房からは連絡がないが、こちらからメールをしてみると全員無事であるとのことだった。
…まあ、まずは何よりだ。

3/7 (MON)

ぁぅぁぅぁぅ。確定申告が終わらないぃぃぃぃ…。領収書は全部まとめ終えた、クレカや携帯通話料、通帳のコピーなども用意した。なんとか現金出納帳を用意して、明日までに一式を税理士さんに渡さないと…。毎年ごめんなさい、ほんとに。

3/5 (SAT)

今抱えている仕事を受注したことはフリーランスになってから最大のしくじりであった。最初は気軽な依頼で、システムで使う画面のデザインと、それを HTML で組んだものを欲しいとのこと。あとマニュアル製作。で、あまり予算はないんだけど、○十万円でどうですか?はあ、それならいいですよ…と言ったのが昨年の 10 月頭。年末にはほとんどの作業が終わる予定のはずだった。

しかし、システム開発とやらがそうそううまくいくはずないのである。

おかげでこの 2 週間近くまともに眠れていない。
誠に申し訳ないが、日曜日は確定申告の作業をさせてくれと先方に申し出ると「ホントに困るんですよ…」などと言う。いや、こちらだけが一方的な理由で仕事遅らせたとかならともかく、進行のマネジメント ミスをしているのはそちらにも責任があるのではないか?事実まだ未定の仕様なども多く残っている。こちらはシステムへの組み込みなど請け負ったつもりはないのに、そちらが勝手に HTML を作る=システム組み込み、とまで勘違いしていのではないか。それで新たな人員を雇わねばならないからコストを変更させてくれというのは、本来なら承伏しかねるのである。

それに加えて暗に申告作業よりこちらの作業を優先しろというのは、ちょっと図々しいのではないだろうか。期限内に確定申告ができないと 65 万円の控除資格を喪失する。となれば税率にも影響があり、そうなれば戻るはずの還付金も出なくなる。100 万単位の損失になるが、それを補填してくれるとでもいうのか。どうもフリーランスというのはナメられやすい。今回のことは良い教訓として、これからはガッチリ締めていきたいと大いに勉強になった。案件終了まであと 1 か月。なんとか凌ぎきろう。

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※過去ログは追々体裁を整えてから公開していきます。

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